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雑誌「クリム」の「親子で知る女性のカラダ」のページを院長が2021年度の1年間、担当しています。記事の一部をブログでも御紹介します。
9月号のテーマは「卵巣の病気」です。卵巣は女性ホルモンを分泌して妊娠できる状態を維持したり、女性のからだの様々な部分を保護したりしています。
代表的な卵巣の病気として、卵巣嚢腫があります。卵巣の中に成分が貯留することで卵巣が大きくなります。子宮内膜や血液が貯留する内膜症性嚢胞、皮膚から発生した成分(毛髪、歯、脂肪など)が貯留する皮様嚢腫は、サラサラした水分が貯留する漿液性腺腫、ネバネバした粘液が貯留する粘液性腺腫などがあります。
いずれも良性腫瘍で、よほど大きくなるまでは自覚症状がほとんどありません。「なんとなくお腹が出てきた」として婦人科に受診すると、発見されることがあります。
皮様嚢腫は、20〜30代に多く、嚢腫が5〜6cm近くになると茎捻転(子宮とつながる管の部分がねじれてしまうこと)を起こすことがあります。激しい下腹痛が出現し、緊急手術が必要です。手術で捻転が改善できれば卵巣機能は回復しますが、完全にねじれると卵巣に血液が届かなくなり、壊死してしまいます。
卵巣嚢腫が見つかっても、必ずしも治療が必要とは限りません。良性で自覚症状がない場合は、サイズ変化を経過観察することがあります。ただし症状がある場合や大きくなる場合には、手術が必要と判断します。定期的な婦人科受診を受けてください。
卵巣の病気は、良性でも悪性でも初期にはほとんど自覚症状がありません。卵巣がんは「沈黙のがん」といわれています。腹部膨満感などの症状で気づくことがあります。数ヶ月前には異常がなくても、急速に腹水がたまり、がんが進行していることもあります。発症は40代から増え始め、50〜60代がピークですが、20歳代の若い人でも発症することがあります。
テレサ福岡天神ウィメンズクリニックのホームページの中で、卵巣の病気に関して説明しています。お腹の張りなど気になる症状があるときは、婦人科に受診してください。