スポーツと
女性のヘルスケア

スポーツと
女性のヘルスケア

女性がスポーツをする場合に気をつける問題として、利用可能エネルギー不足 、無月経、骨粗鬆症があります。これらは「女性アスリートの三主徴」と呼ばれています。

スポーツを本格的にやると、かなりのエネルギーを消費します。その一方で、運動の効率を上げるために体を絞るアスリートも多く、食事内容を制限している人もいます。体型が競技に直結するようなスポーツであれば、食事制限などはますます厳しくなるでしょう。エネルギー不足の状態が続くと、卵巣を刺激するホルモンの分泌が低下するなどの影響があり、無月経や骨粗鬆症などの問題を引き起こしやすくなります。

スポーツや試合を優先して月経がないほうが楽だと考える人もいますが、無月経が続くと将来的に妊娠しにくくなるかもしれません。また十分な骨がつくられなかったり、疲労骨折を起こすリスクが高くなったりします。

やせ過ぎている場合は、まず適正体重に近づけることが大事です。消費カロリーと摂取カロリーのバランスを考えて食事をとり、食事の内容も栄養バランスの良いものにします。極端なダイエットはしないようにしましょう。無月経や月経不順の治療では、ホルモン剤を用います。月経の時期をコントロールすることができるので、試合に月経が重ならないように調整できます。コンディションの良い時期に試合ができるように、月経をずらすことで対策をとっているアスリートが増えています。