性感染症は性行為によって感染する病気で、男女ともに罹患します。
症状としては、おりものが増える、痛みやかゆみ、不正出血、イボや発疹などですが、初期はほとんど自覚症状がない病気もあります。
こうした場合は気づかないうちに感染を広げているケースもあります。
代表的な性感染症は次のようなものです。
- クラミジア
女性がかかる性感染症では最も頻度が高く、約半数が無症状です。
このため気づかないうちに病気が進行することがあります。
進行すると子宮や卵管などに炎症が広がり、不妊、異所性妊娠(子宮外妊娠)、流早産の原因になることがあります。 - 淋菌
クラミジアと並んで頻度が高く、こちらも自覚症状が少ない病気です。
進行すると子宮や卵管などに炎症が広がり、不妊、異所性妊娠(子宮外妊娠)の原因になることがあります。 - 性器ヘルペス
感染部分に水泡や腫れ、かゆみ、痛みなどが起こります。
一度感染するとウイルスが体内に潜伏して、ストレスや風邪などで抵抗力が落ちたときに再発することがあります。 - 尖圭コンジローマ
ローリスクHPV(ヒトパピローマウイルス)による性感染症で、子宮頸がんの原因となるハイリスクHPVとは異なります。鶏のトサカのようなイボができます。再発しやすいので徹底的に治療しましょう。 - 梅毒
感染初期にはあまり症状がなく、2〜3週間後に固いしこりができ、2〜3カ月後には全身に発疹などの症状が現れます。
早期に治療すれば完治しますが、進行すると脳の神経を侵されるなど重大な後遺症を残すことがあります。 - HIV
HIV(ヒト免疫不全ウイルス)は、エイズ(後天性免疫不全症候群)の原因になることが知られています。ただしHIVに感染すると必ずエイズになるわけではなく、長い潜伏期間があります。
早期に治療することで、エイズを発症しないようコントロールすることができます。